街の屋台で飲む客たち。
屋台で飲む客、とりわけ一つだけポツンと出ているような屋台で飲んでいるような客というのは、なかなかの飲み人が多いような気がします。
この日は会社の近くに出店しているおでんの屋台へ。
缶ビールに大根、シラタキ、ウインナーで軽く一杯やっていると、品の良い中年の客が来ました。
「これ、ちょっと手に入ったから。ウマイよ。」
と、店主に焼酎「大魔王」のビンを差し出します。
業界の関係者なのか、お金はいらないと言っています。
喜びながら屋台の柱に、「焼酎・大魔王あります」の張り紙を張り出す若い店主。
しばらくすると20代の女性客が一人。
最近は立ち飲みやなんかにも女性客が進出していますが、それは女性が入りやすい感じに作られた立ち飲み屋のことで、しかも普通は友達や同僚といっしょ。
”おでんの屋台に一人で入ってくるとは、ただ者ではない。”
と思っていると、他の客が来たわけでもないのに、その女性客が私の方に席を詰めてきました。
エッ?ナニ??もしかして??デヘヘ(♯ ̄▽ ̄♯)
と勘違いしていると、その女性客が店主に、
「ゴメ~ン、私があそこに座ってると、”大魔王”の張り紙が通りから見えなくなっちゃうネ。」
これぞ庶民の中にいる一流の飲み人!。
自分の好きな店の様子を一瞬で見渡し、自分の取るべきちょっとした動作をサッと行う。
”見かけない客が来るのはイヤだ。”
などと子供のようなことを言わず、店が適当に繁盛するのを喜ぶ。
飲み屋で大切なことの一つは雰囲気。
接客や内装はもちろん、”客”も雰囲気を作る大きな要素であると再認識したのでした。
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コメント
あ~、また屋台のおでん屋行きたくなってきた。屋台のおでんって、眺めてるだけでも楽しいから一人で入っても平気なのかな~って気がする。
投稿: hirorin | 2005.10.18 00:53
>>hirorinさん
そうそう、地域やお店によってネタが違うから、オジサンに「コレなんッスか?」とか聞いたりして話のきっかけができますよね。
投稿: FUKAWA | 2005.10.19 08:47