『どんこ鍋』を喰らう。
昨夜は居酒屋”そはら”に行ってみました。
いわゆる「そろそろ顔をだすか・・・」というやつです。(←またかよ)
店に入ってみると、いつものとおり客は少ない。
カウンターの正面に張られた品書きを見ると、目に付いたのは「どんこ鍋」。
”どんこ”というのは主に東北地方を中心に食用とされている深海魚で、ナマズのような魚体をしています。
新鮮だと刺身やタタキにして食べられるのですが、東北地方以外では珍しいネタです。
マスターにたずねると、一人前でもOKということなので早速オーダー。
都内では(特に普通の居酒屋では)めったに見られない魚だけに、切り身か何かを入れるのかと思いきや、マスターが、
「これだよ。」
と丸々一匹の大きな”どんこ”を見せてくれました。
”どんこ”の特徴の一つは、深海から引き上げられたときに、圧力の違いで口から内臓が飛び出してしまうところ。
魚体そのものとあわせて、深海魚らしいグロテスクさが一般的には敬遠されてしまうのかもしれません。
しかしコレを鍋にして食べるというのは、酒飲みにとっては見逃せません。
鍋を一人で食べることを、「寂しすぎる」などと言う向きもあるようですが、それは間違い。
一人で飲むことの愉しさの一つは、料理も酒も誰にも気遣いせずに愉しめるということ。
特に鍋なんかは複数だと、ヤレ材料の投入の順番がどうだ、食べる順番がこうだとヤカマシイ人が必ず居る。
更に直箸じゃアレだの、最後の一切れの肉を遠慮なく食べると文句を言われたりと、とにかくメンドクサイ。
気の利いた居酒屋というのは、だいたい一人前の鍋が有るものなのです。
というワケで”そはら”で出てきた”どんこ鍋”は大きなキモがポテェ~っと入った絶品!
あんこうに近い旨みもあるけれど、”どんこ”ならではの野性味も感じさせる独特の風味。
日本酒は”浦霞”に続いて”田酒”を冷でお願いし、アツアツの鍋との組み合わせを堪能。
具を食べ終わった後のスープがまたヨロシイ。
温まるというか、精がつく感じ。
ニコニコ顔でマスターに、
「ウマかったよ、また来るね。」
と言い残し、ホカホカの体を冷ましながら、御茶ノ水駅までの坂道を歩くのでした。
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コメント
「どんこ」ってはじめて知りました!
しかも、鍋なんて素敵!
熱々鍋と冷酒か~。ックーーー。
たまりませーん。
投稿: aiai | 2005.11.26 00:45
>>aiaiさん
”どんこ”は東北でもやや珍し系ですからねぇ~。
牡蠣、キク、鶏、モツ、湯豆腐・・・。
(´-`).。oOこれから益々オイシクなりますねー。
投稿: FUKAWA | 2005.11.27 11:03
1人鍋賛成~ 私は食べるのが遅いので、食べようと思ったときには具がない・・ということも。自分のペースで食べるならやっぱり1人鍋ですよね!
投稿: hirorin | 2005.11.27 14:18