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2006.02.17

出張最後の夜:群馬県太田市

mono0020今回の出張は、山形県山形市→宮城県仙台市→福島県いわき市→群馬県太田市という行程。
群馬県太田市には初めて訪れましたが、まぁなんと言うか、駅前の大通りに延々と風俗店が並びます。
ホテルに置いてあった近所の飲食店マップを参考に、いくつか店を探しましたが、あたりをつけたお店は既にどれも無くなっていました。

しかたなく駅前をブラブラと徘徊します。
かなり広範囲に歩いたにもかかわらず、安っぽい「創作和食」とか、チェーン店居酒屋が数件あるだけ。
仕方が無いので適当なお店で腹ごなしをし、徘徊中に見かけたバーへ行ってみることにしました。

バー”CAP”はマンションのようなビルの二階にありました。
その立地から、一瞬ちゃんとしたバーなのかと怪しんでしまいましたが、地上からかすかに見えるお酒の樽に引かれて入ってみました。

ギィ・・・。

扉を開けて入ると、なかなか良い雰囲気のお店です。
スポットライトが落とされたカウンターにはスコッチ・ウィスキーの樽が載せられ、バックバーには数百本のボトルが、逆さまにセットされています。

迎えてくれたのは森山周一郎のような渋い声の初老のマスター。

「ジン・トニック」を飲みながら、並んだボトルを眺めます。
カウンターの上の樽が示すとおり、スコッチにそうとうこだわったお店のようです。
更に手前の列に並ぶバーボンもかなりの品揃えです。
メニューの最初のページには、
”男性のお客様にはショートカクテルはお出ししません、ぜひウィスキーをどうぞ。お酒に弱い女性のお客様にはどんなものでもお出し致します”
というようなことが書いてあります。

二杯目に「オールド・ジョー」をお願いすると、マスターが話しかけてきました。

マ:「薄味のバーボンがお好きなんですか?」
私:「いや、本来は濃いのが好きなんですけれど、最初はこういうのでと思いまして。」
マ:「そうですか、でしたらお次はぜひ”DANIEL STEWART ”を飲んでみて下さい。」
私:「へぇ~、初めて見ました。107PROOFか・・・。」

聞けばマスターは20年前にスコットランドにお酒の修行に行っていたとのこと。
今でこそシングル・モルトブームですが、20年前にスコッチに目を付けたとは(しかも現地まで行ったとは)相当なお方です。
そのこだわりと、森山周一郎張りの渋い声で、

「男はウィスキーを飲め。」

と言われれば思わず納得してしまいます。

なんでも昔は日本酒に入れ込み、身体を壊した時期もあったとのこと。

マ:「今でも医者から酒は止められているんですが、そのドクターもお客さんでして。」
私:「ハハハ、じゃあ監視されているわけだ。」
マ:「そうなんですよ。」
私:「さっきの、え~っと、”DANIEL STEWART”を下さい。」
マ:「(ドクターが)まだ来ないから、私もちょっと・・・。」

仙台の店も、このお店も、ある意味で店の考え方を客に押し付けているのです。
しかしこのお店ではマスター、お店、お酒の全てに”力”があるから、納得して楽しめる。

最後の最後で、気持ちよく飲むことが出来たのでした。

※写真はイメージです。

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