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2006.10.01

釧路の夜:一軒目

Banka釧路市といえば名物は”炉端焼き”です。
しかしこの日は花咲港で遅めの昼食をとったため、夜になっても胃袋の方はかなり膨らんでいたのでした。
そのうえ長時間のドライブで体もクタクタ。
予想より華やいでいる釧路の繁華街をブラブラしながら、いろいろとお店を探しますが、どうしても炉端焼きか魚介類系が多い。

ん~、なんかこう、ちょこっと食べるだけのお店ってないかなぁ~。

そう思いながら歩き回ることしばし、狭い路地に「おでん」の提灯を見つけました。

あーコレだコレだ、おでんだ。
おでんというのはどんな店でもマズイということはないし、意外にその地方ならではのネタがあったりするから面白いのです。

ガラガラ・・・

「今夜は適当に済まそう」
そんな軽い考えで「挽歌」というお店の引き戸を開けて中に入った瞬間、私の視界に広がった景色・・・。

静かで狭い店内には年季の入ったL字型のカウンター。
カウンターの縁は客の袖や肘で丸く削れていて、年月を感じさせます。
カウンターの内側ではおでんが温められ、その隣にはもの凄く大きな鉄瓶が、炭火で温められています。
先客は無し。

いい店だ、すばらしくいい店だ。

さっそく”ビンビール”をお願いすると、優しそうなおばさんが注いでくれました。

おばさん「ご出張ですか?たいへんですねぇ。」

FUKAWA:「いやいや、後半は遊びみたいなものでして。」

”シラタキ””豆腐”そして地元産の細い”タケノコ”をお願いし、マッタリ。

聞けばこのお店は来年で50年にもなるとのこと。
太田和彦氏の本でも紹介されたとのことで、それを見てくる人も多いとか。

奥から、これまた優しそうなオヤジさん登場。

FUKAWA:「オヤジさん、お店の跡継ぎはいるの?」

オヤジさん「息子や孫は大勢いるんですけど、だれも店を継ぐ気は無くてね。」

FUKAWA:「それはもったいない。」

オヤジさん:「息子の中には、太田さんの本に出ているお店に飲みに行っているのもいるんですけどね。」

FUKAWA:「まず自分のオヤジの店を手伝うべきだよ、絶対。」

オヤジさん、おばさん:「ワハハハハ!」

あんなに疲れていたのに、良いお店で飲んでいたら調子が出てきたぞ、今夜はもう一軒行こう。

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