猫の集まる裏通り。
昨夜は名店「EST!」へ。
場所は湯島の裏通り。
暗い通りに怪しげなお店のネオンや、最近出来たばかりのお店の看板がポツポツと並び、見落としそうな角にあるお店です。
お店の前には相変わらず大きな野良猫が数匹たむろしており、客がドアの前に来ると、
「入りなよ」
とでも言うかのように退くのが可愛らしい。
時間は6時を少し過ぎたばかり、「一人です。」と告げてカウンターへ。
澄みきった空気で満たされた店内。先客はいませんが、数枚配置されたコースターが、これから来るであろう常連を予感させます。
私:「ジン・トニックをお願いします。」
間もなく供されたジン・トニックは、ジンの強さを爽やかなライムの香りで包んだ逸品。薄くて硬いグラスからは、氷が動く度に振動が手に伝わってきます。
続いてお願いしたのは”マティーニ”Barもずいぶん行ったけれど、必ずマティーニをお願いするのはそのうち10軒にも満たないだろうか。この日はステアするマスターの手さばきが見えない位置に座ってしまったのが少し残念。
ツッとひと口・・・。
来た来た!ジンの奥底から旨味が引っ張り出されてくるようなこの味。
口から咽、そして鼻まで、マティーニの旨さにゆっくりと満たされていきます。
コレだよな~コレ。
重厚かつ美しいバックバー、グラスの入った棚は、一瞬正面のガラス戸の存在に気がつかないほど美しく磨かれています。
今度はシェイクしたものをお願いしよう。
私:「ホワイト・レディーをお願いします。」
湯島のEST!、そして渡辺マスターと言えば、もはや説明の必要が無いほどの名店・名人です。
マ:「ジンがお好きなようですね。」
私:「ええ、ジンとバーボンが好きです。スコッチはぜんぜん分からなくて・・・」
マ:「ギムレットにほんの少しだけビターを入れると、また違った味のカクテルになるんですよ。」
私:「へぇ~、ビターを・・・それ、お願いします。」
普通のギムレットと飲み比べてもみたかったけれど、なにしろ空きっ腹です。
しばらくしてマスターが
「ハイ、”ベネット”というカクテルです。」
早速ひと口含むと、静かながらも大人の味。
私:「ビターはどのくらい入れるのですか?」
マ:「もうほんのちょこっとです。」
あのギムレットがビター1滴でこれほど変身するとは、また一つ素晴らしいことを学んだような気がします。
最後は”グラスホッパー”で〆て再び裏通りへ、野良猫たちは餌でも見つけたのか、既にどこかへ移動したようでした。
◆既存店:居酒屋・・12
Bar・・・・・18
その他・・10
◆新 規:居酒屋・・・8
Bar・・・・・・7
その他・・・4
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コメント
この店のマティーニより美味いと思う店を私はまだ知りませんよ。
投稿: ギャバン | 2007.03.19 22:58
>>ギャバン君
君はまだまだ経験値が足りないよ。
自分の足で開拓すべし!
投稿: FUKAWA | 2007.03.21 11:04