「小料理 なみ」 にてオコゼの唐揚げ。
ここのところ残業続きで、ど~も疲れ気味。
こういう疲れた日には、様子のわかっているお店に行きたい。
夜9時に会社を出て、自然に足が向かったのが「小料理なみ」です。
ガラリ・・・(と引き戸を開ける)
思ったとおり、この時間はカウンターで飲んでいる人が3~4人です。
いつものように席に着くと、まずは”生ビール”をお願いし、一気に半分ほど飲み干します。
そして、この夜のオススメを眺めます。
スタミナ補充の意味で”レバ刺し”にしようか・・・、いや”レバ刺し”はこの前も頼んだから・・・
などと思案しつつメニューに視線を巡らせると、”オコゼ”を発見。
私:「オコゼ、まだいますか?」
大将:「今日のは型が良いッスよ」
ということで”オコゼ”をお願いすることにしました。
しばらくすると見事なオコゼのお造りが登場。
確かに大きいオコゼは、十分な身が美しく盛り付けられています。
味の方もすばらしく、コリコリとした身からは、ほんのりとした甘味が感じられます。オコゼに合わせる日本酒は、少し迷った末に夏限定のお酒である”開運 涼々”を選択。
クイッと一口飲めば、スッ・・・とした喉越しと味わいが、オコゼの身にほどよく乗っていた脂をサラリと流してゆきます。
ん~、我ながらベストマッチする組み合わせ。
オコゼと言えば、顔がグロテスクなことでも有名です。
あえて見えないように盛り付けられていたオコゼを裏返してみたら、やはり独特の顔が現れました。
そんなオコゼの顔を眺めていたら。
オコゼが、
「オイ、これで終わりじゃないだろうな。」
と話しかけてきたような気がしました。
既に身を食べつくされたオコゼですが、立派な胸ビレや骨、そしてコチラを睨みつける頭部が残っています。
私:「これ、なんかもったいないですよね。」
大将:「揚げてみましょうか?」
ということでオコゼを油で揚げていただくことにしました。
回収したオコゼの骨を、煮立った油に単純にジュー!と入れるのかと思ったら、あれこれと包丁を駆使している大将。やがて登場した”オコゼの唐揚げ”。
ヒレや骨の周りの旨味を味わいつつ、
私:「けっこう手が掛かっていたみたいですが。」
大:「中骨を叩いて水分が出やすくしていたんッスよ。」
私:「ふぅ~ん、やっぱりプロは、ただ揚げるだけじゃないんだ~」
大:「油の温度も、最初は少し低めにして、その後温度を上げているんですよ。」
「このお店、日本酒が安いですよね。」
という隣の常連客の問いに、
「うん、まぁ、お酒はオレが造ったわけじゃないからね。」
という大将。
そんな職人の言葉を聞きながら、頭までバリバリ食べられたオコゼも、私同様きっと満足したことでしょう。
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コメント
なるほどだねー!
中骨を叩いて油で揚げる・・。
なるほどだわー!!
こんなひとつの丁寧な仕業が美味を生むんだねえ。
バリバリ喰いてえーっ!!
投稿: 葛飾のオヤジ | 2010.06.18 23:36
>>オヤジさん
プロのひと手間は格別ですYO!
投稿: FUKAWA | 2010.06.19 10:41