片口で飲む日本酒
日本酒というのは、造られた地方、造り方、酒米などによりいろいろと違いがあるものですが、飲み方もいろいろあって楽しいのです。
飲む際の温度はもちろん、器も大切な要素と言えます。
私の好きな飲み方は「片口」を使って飲むこと。
お店ではあまり見かけない「片口」ですが、これを使って飲むと、いつもとは違った味わいがあるのです。
まず、片口は容量が大きいのでお酒をタップリと準備できます。
一升瓶から盃に直接注ぐ場合、飲み干すたびに重たい瓶を持ち上げなければならないのですが、いったん片口に注いであれば、あとは文字通り”手軽”に盃に注ぐことが出来ます。
一升瓶から片口へお酒を注ぐときのトクトクトク・・・という音も気分を盛り上げてくれます。
次に、口径が大きいのでお酒の香りを堪能できること。
普段は盃に鼻を近づけてクンクンするものですが、片口の場合は盃に注ぐ前の段階で、ワイングラスのように鼻を器に埋没させるかっこうで香りを深く吸い込むことが出来るのです。
盃の場合とはあきらかに”香りの味わい方”が違ってくるのです。
三番目は温度です。
量が多い分、お酒はしばらく片口の中にとどまることになります。
冷蔵庫から出してきた直後の冷たいお酒が、空気に触れながら常温に近づくと、味わいもまた変わってくるのです。
最後は景色。
どんな器でもお酒を注ぐと器内部の色や模様が変わって見えるものですが、片口の場合は特に広くて深いので、お酒の色や光の屈折による景色の変化がわかりやすいのです。
五感の全てを研ぎ澄まし、飲み進むうちに片口の中の景色が変化するさまをウットリと眺めるのは、家飲みにおける最高の時間と言えるかもしれません。
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コメント
あー、“粋”ですねー。
男のこだわりを感じます。
食事の場合でもそうだけど、「食器」の果たす役割は大きいですからね。
私もささやかな楽しみとして、幾つかある「おちょこ」や「ぐい呑み」の中からその日の気分やお酒の銘柄などに応じて選んでおります。
投稿: まーちん | 2011.10.03 22:06
>>まーちんさん
実は明日、健康診断の私。
早く酒飲みてぇ~!
な今夜です。
投稿: FUKAWA | 2011.10.05 21:47