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2015.11.01

熊本の夜。大満足で二夜連続

先週は久々に熊本へ出張してきました。
夕方に新幹線で移動して先乗りしていた若手社員Nと合流。Nが予約していたはずのビジネスホテルへ向かいますが、Nの手違いで予約はされておらず、しかもホテルは満室。
そこで急遽カプセルホテルへと向かいます。

「スイマセン・・・」とうなだれるNですが、カプセルホテル好きの私としてはなんら問題ありません。そそくさとチェックインを済ませて繁華街へと向かいます。(ほとんどのカプセルは繁華街の直近にあるものなのです)

某口コミサイトで本日のお店を決めようとするNを、
「ダメダメ、そんなのまったく当てにならないから。」
と制し、自らのアンテナを働かせながら歩いていきます。

建ち並ぶ飲食店ビル。
大きなお店が入っている建物はスルーして、小さなお店が集まっていそうなビルを一つ一つチェックしていきます。
ビル内の路地ともいえるような通路を覗き込むと、居酒屋、寿司屋、スナック、パブ、カフェなど様々な種類のお店が集まっていて、歴史のある観光都市ならではの味わいが感じられます。

そんなビルのひとつ。
Photo_3奥の方を覗き込むと一番奥に良さそうな感じの扉が・・・。
あらためて入り口付近を見ると、「郷土料理のお店です」と手作り風のボードと、手書きの「今日のオススメメニュー」。
この手の手作り看板のデキというのはお店を判断する重要な要素であって、完全シロート手作り風のチャチなのを貼っているお店はダメ。逆に業者お仕着せの味気ないものもダメ。
このお店は”デザインの心得がある友達にお願いした”感じ(あくまで想像ですが)であり、手書きの文字も丁寧で好感がもてます。
ビルの壁に取り付けられた正式な看板には”馳走庵 ばあば”とあります。
「馳走」という単語からは、美味しい食べ物のあるお店であろうことが、
「庵」という文字からは、それほど広くないお店であることが想像されます。

私:「ここだ、ここにしよう。」

奥の扉を開けると、5席くらいのカウンターと、テーブル席が3つほどの店内。
先客はなし。
白い割烹着の女将さんが、「どこでもどうぞ~」と促してくれるので、私とNは奥のテーブル席へ腰を落ち着けます。

そしてまずは”生ビール

私:「あーウマい。ホテルが変わったおかげで歩いたから余計にウマい。」
N:「スンマセン・・・。」
私:「別にいいよ、オレはカプセル好きだし。」

などと話しつつ、せっかくなので熊本名物を注文します。
”馬刺しの盛り合わせ””辛子レンコン”をお願いします。
すると女将さんが、
「辛子レンコンはこれから揚げるので少し時間が掛かりますがよろしいですか?」
我々:「いいですとも、いいですとも。」

(そうか、辛子レンコンというのは揚げて作るのかと初めて知る)
私:「念のため、エ~ット、すぐ来そうな”ポテサラ”もお願いします。」

早速出てきた”ポテサラ”をいただくと、フワフワした食感にしっかりとした味。
もちろん手作りです。

Photoツヤツヤの”馬刺し盛り合わせ”が来るころには”生ビール”も二杯目が終わろうとしていました。
あらためて店内を見回すと、カウンターには四十代後半とおぼしき男性客と、二十代後半から三十代前半と思われる女性客が、それぞれ一人でカウンターの両端に。
大将は相川翔に似た感じで、一人客の相手をしながら働いています。

ん~、やはりいい店だ。
店もよいが客層も良い。


壁を見ると生ビールは三杯目からジョッキが「大」になると書いてある。
もちろん三杯目をお願いし、まもなく”辛子レンコン”が出てきました。
Nが早速口に運びガブリ。

N:「ウマイ!ウマいっすよコレッ!」
私:「どれどれ・・・、オオッ!確かにウマいッ!」


Photo_2ほのかな温かさに、上品な辛味が味覚中枢を直撃します。
正直なところ辛子レンコンというのは、辛いばかりで特に好物ではなかったのですが、このお店の辛子レンコンは激ウマです。
これを頂いたらもう高速のサービスエリアで売っている辛子レンコンは食べられません。
もちろんビールとの相性もバッチリデす。

私:「あの~、日本酒とかもあるんですか?」
女将さん:「ありますよ、え~と、熊本のお酒ですと”泰斗”というのがあります。」
私:「それ、お願いします。」


つまみは”おにしめ”(里芋や野菜を煮たもの)で、地元のお酒を味わいます。
日本酒は他にも山形の”ばくれん”など数種類を置いてあって、これまた十分に楽しめます。
聞くところによると「ばあば」という店名は「おばあさん」という意味で、以前は大将のお母さんがメインでやっていたのだとか。
現在も”おにしめ”などの家庭風料理はお作りになっているようです。

帰り際に大将に、「明日も来るからね。」
と言い残し、実際に翌日の夜も訪れ、しかも前日とほとんど同じものを注文したのでした。

記憶の中にいつまでも確実に残るお店。
そんなお店を見つけることも、出張の醍醐味なのです。


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コメント

本日のお店探し、ご一緒したかったです~。
本物の辛子レンコン、ツヤツヤの馬刺し、おいしそうですね。
読んでいて喉が鳴りました^^@
出張が楽しくなっちゃいますね!

投稿: にゃんこ | 2015.11.07 11:50

にゃんこさん
いい店無くしていい出張なしです

投稿: FUKAWA | 2015.11.08 08:40

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