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2016.12.03

山口県周南市。やっと見つけたいいお店。

山口県周南市。
この街に訪れるようになって九年目になります。しかしこれまでかなり探検したにもかかわらず、コレという居酒屋に出会うことが出来ずにいました。

地元の人が、
「三十年前は東京より人が多かった。」
と言う駅前のアーケードはすっかり寂れてしまい、いわゆるシャッター商店街です。

夜になれば意外に多くの飲食店が軒を連ねるものの、この街の特徴は何しろ単価の高いお店が多いこと。
聞くところによると大手企業の主力工場が立ち並ぶため、バブル時代には持て余した接待費で飲む人が大量に訪れ、勢いお店の方も単価を上げた名残なのだとか。
結局のところ地元は人口減、出張などで外から来る人間は外に飲みにいかないということになってしまったようです。

押し黙ったような夜の街。

それでも年に数回の宿泊時にはアチコチ歩き回り、昨年の秋ごろやっと良いお店を見つけたのです。

飲み屋の灯もそろそろ途切れ途切れとなり、住宅やオフィスが多い暗がりに入ろうかという境界線のあたりに、そのお店「豆福」はありました。(良いお店はだいたいこのような場所にあるようです)
Photo 暗い通りにほのかにこぼれ出る暖かい照明。
入り口付近に置かれた看板には小さめの字で「本日のオススメ料理」。
端の方には日本酒の紙箱がいくつか置かれています。
料理はどれもひと手間かかっていそうな感じだし、日本酒の紙箱の置き方や数は控えめながら、銘柄はしっかりとしている。

むぅ、これは期待できる。

そう確信して初めて入った夜のことを思い出しつつ、この夜も扉を開けました。

カウンター4席と他にテーブル席。
これらをすべてを合わせて10席と小さなお店です。

「あっ、いらっしゃい。」と小柄でいつもニコニコしている大将。
私:「寒くなりましたね。」
大:「そうですね。いつもご出張の度に寄っていただいてありがとうございます。」

まずは”キリン・クラッシックラガー”の小瓶と、ツマミは”生湯葉わさび醤油”。
カウンターの上の壁には日本酒のラベルがびっしりと貼り込まれ、その中には最近貼られたらしきものもいくつか・・・。
こんなところにも研究を怠らない店主の姿勢が表れているような気がします。

ビールで喉を潤したら、湯葉の歯応えを楽しみつつ、温かい料理を探します。

私:「”海老芋と椎茸の揚げだし”の海老芋というのはなんですか?」
大:「海老芋というのは京都のお芋で、里芋の大きいようなものです。」
私:「ホウ、ではそれをお願いします。」

里芋は私の大好物の一つ、良いお店ではいろいろと波長が合うものです。

お酒は最初はスッキリ目を期待して”菊姫・山廃純米 鶴乃里”を選択。

「熱いですよ」と供された、”海老芋と椎茸の揚げだし”はボリュームもそこそこあり、海老芋を箸で分けながらモグモグと味わいます。
確かに里芋の一種だとうなずきながら”菊姫”をスッと。
糸を引くような香りが残る銘酒を口に含むたびに、石川のお酒に外れは絶対にないことを確認。
そして早くも次のお酒の検討に入ります。
オススメの日本酒メニューから選んだのは”雪の茅舎”

大:「飲んでいただきたいと思っていたお酒をピンポイントで選んでくれますね(笑)」
私:「昔は仕事で秋田(雪の茅舎の産地)によく行っていたものですから。」

海老芋をたいらげ、あとはゆっくりと飲みたいと思い、定番のオツマミから”牛肉のしぐれ煮”を選択。
ピリリと山椒の効いたその味に合わせるのは、”貴・特別純米 ふかまり”をぬる燗で。

静かな店内で美味しいお料理と日本酒を楽しみ、体も暖まったところで二軒目へと向かうことにしました。

大:「このあとはウィスキーですか?」とまたニコニコ。
私:「ハハハ、図星です。」

と答えてBARへと向かったのでした。

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