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2021.03.01

阿佐ヶ谷:酒場 さん七

01_20201204123801 阿佐ヶ谷の飲み屋街の特徴は個人店が多いこと。
そしてお店の経営者もエッジの利いた人が多く、音楽好き、演劇好きを全面に出していたり、あるいはいわゆる不定期休で休みが多かったりと、”面白いけれど慣れないとなかなか落ち着けないお店”が数多くあります。
そんな阿佐ヶ谷の夜の街で見つけた、肩の力を抜いて静かに落ち着いて飲めるお店のひとつが「酒場 さん七」です。

02_20201204123801 阿佐ヶ谷駅前から続く商店街「パールセンター」を南へ向かって歩き、一本横の通りに入り込むと、そこにいかにも昭和な飲食店ビルが佇んでいます。
「パティオ・エル・スール」というオシャレな名前のこのビルは、やけに幅の広い階段が日本経済全盛期の昔を語り、少し寂しげな照明が飲兵衛を吸い寄せます。

このビルの二階にある「酒場 さん七」は、日本酒中心の小さなお店です。
カウンター4席と小さなテーブル席がひとつと、滅多に使われることの無さそうな普通のテーブル席がひとつ。
店主は「ウンチクは嫌い、敷居も意識も低いお店です。」
と言ってはいるものの、実はすばらしい日本酒のラインナップとしっかりしたお料理の味わえる素敵なお店なのです。

この夜は料理はお任せコース¥2,800-。内容は”あん肝煮付け””自家製さつま揚げ””馬ヒレ刺””スルメイカしょっつるバター炒め””馬ヒレステーキ””おでん盛り合わせ””〆のご飯”と、どれもお酒に合う、喉と腹が同時に鳴り出すようなモノばかりです。
日本酒は杉勇小松人と冷酒で頂いたあと、奥播磨をお燗で。
03_20201204123801 燗酒は写真のような二重構造の酒器で供され、客が好みの温度でいただく方式。
燗酒というのは洗物が増えるだけでなく、ときどき燗具合についていろいろ言う客がいてお店としてはメンドウなことも多いと思うのですが、この方式は客が燗具合を自分で調整するので問題なし。
最後は不老泉を燗で。

私:奥播磨のあとだからどうかと思ったけれど、しっかりした良いお酒ですね。
店主:ウチはそういったお酒が好きで、奥播磨でも真ん中くらいかもしれないですね。

見れば日本酒のメニューは軽めのものから濃いものへと順番に並べて書いてある。
実はその日にあるほとんどのものが”お任せ”に含まれていて、言い換えるとメニューの数はそれほど多くないのです。
バーか喫茶店の後に居抜きで入ったような店内は改装もほとんどいじっていないみたいだし、この「やらないことをしっかり決めました」的な無駄の無さが気持ちいい。
立地も古いビル(店主いわく”秘境ビル”)で、しかも二階だから家賃も安いのかも知れず、そういったことがコスパの良さにもつながっているのでしょう。

トイレはビルのフロアで共用(男女も共用・注)というこれまた昭和な建物のお店であるにもかかわらず、若い女性客もチラホラやってくるような、独特な魅力をたたえたお店なのです。

注:トイレは明るく清潔です。

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