2016.12.03

山口県周南市。やっと見つけたいいお店。

山口県周南市。
この街に訪れるようになって九年目になります。しかしこれまでかなり探検したにもかかわらず、コレという居酒屋に出会うことが出来ずにいました。

地元の人が、
「三十年前は東京より人が多かった。」
と言う駅前のアーケードはすっかり寂れてしまい、いわゆるシャッター商店街です。

夜になれば意外に多くの飲食店が軒を連ねるものの、この街の特徴は何しろ単価の高いお店が多いこと。
聞くところによると大手企業の主力工場が立ち並ぶため、バブル時代には持て余した接待費で飲む人が大量に訪れ、勢いお店の方も単価を上げた名残なのだとか。
結局のところ地元は人口減、出張などで外から来る人間は外に飲みにいかないということになってしまったようです。

押し黙ったような夜の街。

それでも年に数回の宿泊時にはアチコチ歩き回り、昨年の秋ごろやっと良いお店を見つけたのです。

飲み屋の灯もそろそろ途切れ途切れとなり、住宅やオフィスが多い暗がりに入ろうかという境界線のあたりに、そのお店「豆福」はありました。(良いお店はだいたいこのような場所にあるようです)
Photo 暗い通りにほのかにこぼれ出る暖かい照明。
入り口付近に置かれた看板には小さめの字で「本日のオススメ料理」。
端の方には日本酒の紙箱がいくつか置かれています。
料理はどれもひと手間かかっていそうな感じだし、日本酒の紙箱の置き方や数は控えめながら、銘柄はしっかりとしている。

むぅ、これは期待できる。

そう確信して初めて入った夜のことを思い出しつつ、この夜も扉を開けました。

カウンター4席と他にテーブル席。
これらをすべてを合わせて10席と小さなお店です。

「あっ、いらっしゃい。」と小柄でいつもニコニコしている大将。
私:「寒くなりましたね。」
大:「そうですね。いつもご出張の度に寄っていただいてありがとうございます。」

まずは”キリン・クラッシックラガー”の小瓶と、ツマミは”生湯葉わさび醤油”。
カウンターの上の壁には日本酒のラベルがびっしりと貼り込まれ、その中には最近貼られたらしきものもいくつか・・・。
こんなところにも研究を怠らない店主の姿勢が表れているような気がします。

ビールで喉を潤したら、湯葉の歯応えを楽しみつつ、温かい料理を探します。

私:「”海老芋と椎茸の揚げだし”の海老芋というのはなんですか?」
大:「海老芋というのは京都のお芋で、里芋の大きいようなものです。」
私:「ホウ、ではそれをお願いします。」

里芋は私の大好物の一つ、良いお店ではいろいろと波長が合うものです。

お酒は最初はスッキリ目を期待して”菊姫・山廃純米 鶴乃里”を選択。

「熱いですよ」と供された、”海老芋と椎茸の揚げだし”はボリュームもそこそこあり、海老芋を箸で分けながらモグモグと味わいます。
確かに里芋の一種だとうなずきながら”菊姫”をスッと。
糸を引くような香りが残る銘酒を口に含むたびに、石川のお酒に外れは絶対にないことを確認。
そして早くも次のお酒の検討に入ります。
オススメの日本酒メニューから選んだのは”雪の茅舎”

大:「飲んでいただきたいと思っていたお酒をピンポイントで選んでくれますね(笑)」
私:「昔は仕事で秋田(雪の茅舎の産地)によく行っていたものですから。」

海老芋をたいらげ、あとはゆっくりと飲みたいと思い、定番のオツマミから”牛肉のしぐれ煮”を選択。
ピリリと山椒の効いたその味に合わせるのは、”貴・特別純米 ふかまり”をぬる燗で。

静かな店内で美味しいお料理と日本酒を楽しみ、体も暖まったところで二軒目へと向かうことにしました。

大:「このあとはウィスキーですか?」とまたニコニコ。
私:「ハハハ、図星です。」

と答えてBARへと向かったのでした。

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2016.08.28

ベランダカウンターでの夕食

Photo_3 暑い。あまりにも暑い今年の夏。
しかし我が家はマンションの9階ということもあり、日が暮れるといくらか涼しげな風が流れ込んでくれます。
そんな夕暮れのベランダカウンターで、夕食&独酌を決め込むことにしました。

まずはベランダカウンターをセットし、更にベランダ全体に打ち水を行って酒の舞台を整えます。
01 一杯目は飲む30分前に冷蔵庫から冷凍庫に移してキンキンに冷やしたビール。銘柄は我が家のレギュラーである”キリン・ハートランド”。
ツマミはスーパーで買ってきた焼き鳥という具合に軽くスタートです。

んまぁ~、何度見てもイイですな。
ハートランドのビンに差し込む陽光は。


Photo ビールで喉にも打ち水をしたところで、本日のメインディッシュである”素麺”を準備し、お酒は日本酒へとチェンジ。

最初のお酒は”亀齢・辛口純米八拾”。
このお酒は広島のお酒には珍しく、ほどよいスッキリ感があるので一杯目としては実に良いのです。
これをガラスの酒器から江戸切子のぐい飲みに注いでいただきます。

01_2 このガラスの酒器は見た目が涼しげであるだけではなく機能も持ち合わせています。
ガラスの容器が二重構造になっていて、蓋の部分の下に小さいコップくらいの大きさの容器が入るようになっているのです。
そのコップ状の容器の中に水を入れてあらかじめ凍らせておき、お酒を呑むときにセットすれば、低い温度を長めに保てるという仕組みです。

03_2 二杯目は初めて呑む銘柄。”基峰鶴・特別純米生”の登場です。
佐賀県の蔵元で、200石くらいしか造っていない小さな蔵元だそうです。
ツマミとして冷奴(瓶詰めのウニをトッピング)を友にして、抜栓したばかりの生酒らしいピチピチ感を味わいつつチビチビと呑み進めます。

01_4 そうしているうちに日も本格的に沈みかけて、周囲のビルや商店の明かりがポツポツと灯り始めました。
夕暮れから日没までベランダカウンターから眺めていると、まずはスーパーの店内など常時明るく点灯している明かりが、次にマンションの通路や非常階段などのやや暗めの明かりが、そしていよいよ暗くなると、自動車のテールランプや人家の部屋の明かりがといった具合に、夜景にも段階があることがわかりました。

Photo_2 最後はウィスキー。
スコッチ・ウィスキーのボトラーズ物らしい”PET'S Beast”をロックで(氷は型で作った丸氷を使用)、程よいピート香のウィスキーに合わせるツマミはナッツやチョコレートと自家製の燻製。


フゥ~、幸せですな、自由ですな、この独りの時間。独りの空間。




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2016.07.10

小料理 なみ にて東洋美人を味わう。

梅雨も後半に入り蒸し暑くなってきた今日この頃。
いつものように仕事を終えると足早に向かうのは小倉の飲み屋街。

今宵うかがうのは紺屋町の「小料理 なみ」です。

開店直後の時間帯だけに先客は無し。
ひとり酒宴を張ることにします。
カウンター席に陣取るとまずは”キリン・ハートランド”で準備運動です。

クゥ~、いいね、労働の後の一杯は。

Photoツマミはお通しに加えて”フツウサラダ”です。
この”フツウサラダ”は、私がダイエットに励んでいる時期に大将にお願いして作っていただいた「普通の野菜サラダ」が定番メニューに進化したものなのです。
時々メニューを見て、

「フツウサラダって何ですか?」

と聞いているお客さんを見ては、私としては心の中で小さくガッツポーズしているのです。
Photo_2さてお次は日本酒に移行し、”南 純米吟醸”に”お刺身盛り合わせ”。

上品で、そして美しく引かれたお刺身をアテに、チビチビと呑み進む時間の幕開けです。

”南”はやはり純米吟醸に限るなぁ~。

と、あらためて思い始めた頃には盃が空に。

Photo_4このあとは静岡の銘酒”開運”に進むのがいつものパターンです。

お酒のネーミングというのはなかなか大切で、私が焼酎になじめない原因はもしかしたらここにあるのかもしれません。

”大魔王”とか”黒サソリ”はたまた”元老院”なんかよりは、やはり”開運”の方が気分的に良い。


Photo_5そんなどうでもよいことに思索をめぐらせつつ、三杯目は”東洋美人 ippo
をお願いし、合わせるツマミは”チーズパオ”です。

東洋美人というお酒を知ったのは十年以上前(東京勤務時代)で、当時は今より少し味の濃い感じの、燗が似合うお酒だったと思います。
わりと好きで飲んでいたのですが、そこはやはり山口県のお酒。関東よりも九州のほうがグッと手に入りやすいワケです。
ところがいつの頃からか、味が変わってきた。

日本酒は雑誌などで取り上げられてちょっと人気が出てくると、その後味が落ちる銘柄がよくあるように思います。
あくまでも個人的な意見ですが、その兆候としては、

・同じお酒の中で種類が異常にたくさん増えること。
・輸出がはじまること。

だと思っています。

製法上毎年同じ味のものを造ることすら難しいのに、やたらと種類を増やしても意図したものが出来るのだろうか?
輸出で日本の文化である”酒”を世界広めるのは賛成ですが、それで国内が品薄になっては本末転倒ではないのか?
と思うのです。

で、この夜3杯目の東洋美人も一時期いろいろと種類が増えて、最後はラベルで田んぼの番地を表す銘柄までもがが登場しました。酒米の違いくらいならともかく、田んぼの番地まで細分化されても普通の消費者にはその違いはわからないのです。
その後2013年に天災にあい田んぼが崩れてしまい、しばらく姿を見かけなかったのですが、数年前に「原点」と銘打ったお酒が登場。
災害からの復興を祈りつつ飲んだものの、正直な感想として味はいまひとつでした。

Photo_6そして最近出てきた「東洋美人 ippo
原点から一歩ずつ歩み始めたという意味のippo。これが素晴らしく美味しい。
しっかりとした土台の上に今風のすっきり感がフワリとかぶさり、文字通り美人が薄化粧したような美しい味のお酒に仕上がっています。

正直、昔の東洋美人よりも良くなった。

何杯飲んでもあきが来ないスッとした舌触りが、造りの確かさを物語っています。

だまって盃を傾け、生産すら出来なくなってしまう状況からここまでに至る蔵元さんの努力は、経営の面も含めて並大抵なものではなかったであろうと想像すると、目頭が熱くなってきます(年のせいか最近涙もろくなっています)

山口県の銘酒復活です!。


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2016.07.01

燻製作りを始めたんですよ。

00酒飲みという人種はツマミにもこだわるもので、お酒のレパートリーが広がるのに連れて食の方も守備範囲が広がっていきます。
知り合いや近所の人が分けてくれる毎年の旬の食材を楽しみにしたり、旅に出れば各地の名物を求め、それに酒を合わせる。
三十代半ばくらいからは珍味を酒の友とし、「旨いものをちょこっと」で満足するようになるものです。
そんな酒飲み達が、酒の和洋を問わず好んで食するツマミが「燻製」です。
この燻製、お店で食べる分には何の問題も無いのですが、自宅、しかもマンションで作るとなるとどうも敷居が高いように思っていたのです。
燻製作りに関する書籍はたくさん出版されているし、燻製用の機材も実に様々なものが売られています。
更にマンションでは煙の問題があります。

まさに何から手を付けてよいのかわからない状態。そんなある日、マンションでの燻製作りをあきらめきれずにWEBでアレコレと調べていると、どうやら煙の問題を解決できそうな機材を発見しました。
01Zwilling ツインスペシャルズ スモーカーセット”という製品で、見た目は写真のように鍋のような形。
実際鍋としても使用可能なのですが、こいつの内部に燻製材料を載せる網と、材料から落ちる水分をスモークチップに直接触れさせないためのカバーのような部品がセットできるようになっているのです。

amazanのカスタマーレビューでも評価は上々のようなので、早速購入してみました。

このスモーカーセット、鍋状の本体と蓋の部分がピタッとハマり密閉度が高い。よって燻製製作中もモクモクと煙が出ることは無く、換気扇を回していれば室内に煙が充満することもありません。
燻製が完成して蓋を開けるときにはさすがに大量の煙が出るので、一時的にマンションの通路へ持ち出す必要はありますが、これでマンション暮らしでも燻製を作ることが出来そうです。

で、肝心の燻製作りですが、とりあえずスタートとしては心配したほどのハードルの高さはありませんでした。
03スモーク用のチップなどもWEBで簡単に入手できるし、レシピも入門クラスの書籍の通りに作ればOK。
多くの場合材料を乾かす工程があるので、このような干し網の中に入れてマンションのベランダや通路(その時間帯に日陰になる側)でしばらく乾燥。
その後各種チップを一握りと材料をセットして、燻製開始。
短いものは10分くらいで出来上がります。


04出来上がった燻製は酒のツマミとして最高。

シシャモやホタテといった元々酒のアテとして活躍していたものはもちろん、肉類やタコなどもたいへん美味しくいただけます。
燻製にすると火が通るのと同時に独特な味もつくので、塩分を控えるという意味でも健康的。
更にある程度日持ちもするので、週末に翌週分のツマミを一気に作っておくことも可能です。

05簡単に出来て日持ちする定番はカマンベールチーズ
冷蔵庫で冷たくなっても、口に入れる直前に鼻腔をくすぐるその香りがたまりません。
ソーセージみたいに加工された肉類もイケるし、変わったところでは”ちくわぶ”なんかもしっかりと味がついてオイシイ。
肉類では鹿の肉なんかもウマかった。

06香りを楽しむという意味ではスーパーで買ってきた”ウナギの蒲焼”なんかもいつもとは一味違う味わいが湧いてくる感じでgood!

燻製って、何でもオイシクなる!
中には下準備としてソミュール液やピックル液と呼ばれる塩味の液体で下処理をしたほうが良い素材もあって、そういうものは時間がかかる分出来上がった時の喜びもひとしおです。

う~ん、美味しくて奥の深い燻製の世界。
当分ハマりそうです。


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2016.05.01

唐津へ行ってきたんですよ。

今年のゴールデンウィーク、実家には帰らずに九州で過ごすことにしました。

この時期の九州といえば、一番大きなイベントは「有田陶器市」なのです。
陶磁器の産地として全国的に有名な有田・伊万里地域で大規模な陶器市が開かれ、連休中はものすごい数の人で賑わうのです。
しかし私はどうもこの「有田陶器市」には触手が動かないのです。一番の理由は、”人混みが嫌い”ということ、二つ目は”酒器が少ないと思われる”ことです。
以前仕事で有田を通りかかったときに、いくつかお店を覗いてみたり、あるいは別の陶器祭りなどで見た限り、有田焼はお皿やお椀の割合が多く、盃や徳利が少ない印象を持っているのです。

01ところでこの時期、有田以外の陶磁器の産地でもイベントが多数開かれているのです。
それらについて調べていたところ、「唐津焼きもん祭り」なるイベントを発見しました。
このイベントのパンフレット、なんと表紙に私の大好きな片口が写っているではありませんかっ!

盃や徳利よりも、更にマイナーな酒器である片口です!

内容を見ると、「古唐津のぐい呑み展」なる展覧会も行われるとのこと。

ここまで酒器にフォーカスしているとなると、これは行ってみる価値がありそうです。

特急列車を使わないと片道3時間くらいかかるのですが、車窓から玄界灘の美しい海を眺めながらの旅は楽しめます。
02唐津駅に到着すると、懸念していた人混みは全くナシ。
むしろ駅前は閑散としています。
最初に「古唐津のぐい呑み展」を見学した後、ショップや窯元が展示・即売を行っている商店街へと向かいます。
各コーナーを除いてみると、盃やぐい飲みは言うまでも無く、ほぼ全てのコーナーに片口があるではありませんか!

オオーッ!唐津焼とはなんてすばらしいんだ!

(もちろんお皿やお椀、花器や茶器もたくさんあります)

好みの酒器を物色しつつ商店街をブラブラと歩きます。
街並みは古い城下町の趣を残しており、静かで落ち着いた雰囲気の素敵な町です。

03晴天のポカポカ陽気で、心地よい風が吹いています。
立派な構えの唐津神社を見つけるとお参りし、旧唐津銀行の建物での展示「食と器の縁結び展」へと向かいます。

展示を見終わり建物から出てくると、近くに渋~い木造の建物を見つけました。

04建物の前にはうっすらとした煙と芳しいウナギの蒲焼の香りが・・・。
竹屋」というこのウナギ屋さんは木造で三階建て、文化財に指定されていることを表すプレートが設置されています。
かなり古い建物であることは間違いないのに、木材の表面はキレイに手入れがされていて実に好感が持てます。

もちろんランチはこのお店でいただくことにしました。

05店内に入ると古い建物らしく上の階の人が歩くたびにギシギシという音がしています。しかし建物は隅々まで実にきれいに磨き上げられており、この景色と音を堪能しつつし時を過ごします。

しばしの後に鰻丼という幸せが訪れました。
ウナギは表面に独特の弾力がありすばらしい食感。
お供は肝吸いとキリン クラシックラガーの大瓶です。

食後もかなりの予算オーバーを覚悟しつつ酒器ばかりを物色しながら駅へと戻ったのでした。

06そしてこれがこの日の収穫。

盃はお酒の色がよくわかりそうな色のもの、お酒を注いだときに内側の景色が変わりそうな物を中心に選びました。



07徳利と片口も一つずつ購入。

特に片口は、
「こういうの前から欲しかったんだよなぁ~」
と言いたくなる(言ってしまった)ドンピシャリの物を入手できて大満足でした。

08多分一生にそう何度も出会うことの無いであろう一番のお気に入りとなった片口でいただく日本酒は、小旅行の疲れを癒し、心地よい眠りへと誘ってくたのでした。

最後に、唐津市は「唐津焼と地酒で乾杯する条例」という条例が施行されている、実に民度の高い都市であることを付け加えておきます。


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2016.01.24

昼酒の幸せ 「そば切り からに」

先週は金曜日に大阪への出張。
寒い寒い朝5時に起床し、夕方まで3つの会議、夜は夜で会社飲み会と、体力的になかなか厳しい一日なのでした。
その夜は日付が変わってから梅田のカプセルホテル「大東洋」に潜り込みました。
「カプセルホテル大東洋」は、チェックアウトが12時と遅いのがありがたい。翌朝は遅めの起床です。

向かったのは梅田から一駅、福島という駅を降りた静かな商店街。
福島聖天通商店街は、一直線に長く続く商店街なのですが、商店以外にも居酒屋、BAR、洋食屋さんなど食事系のお店も多く、しかもどのお店もなかなかの雰囲気。
特に居酒屋関係は、日本酒に力を入れていることが開店前の時間帯でもわかるほどです。

1その静かな商店街の一番奥に、「そば切り からに」はヒッソリと佇んでいます。

引き戸を開けて入ると、まだ先客は無し。
イカツイ感じのご主人と、明るく美人の奥さんが迎えてくれます。

奥さんに、「どちらでもどうぞ~~。」
と促されて、真ん中の大きなテーブル席のひとつに腰掛けます。
まずは”ハートランド”をお願いして一息。
2ごく薄いグラスでいただく午前中からのビール。

至福の瞬間です。

静かな店内には古民家の廃材などを美しく蘇えらせたテーブルや椅子、棚などが据えられ、それらの微妙な木目や古い傷などが目を楽しませてくれます。
ハートランドを飲み干したら、”子持ちコンニャク”と日本酒をお願いします。
お酒はお店にお任せで順番に出てくるシステムとなっていて、この日の一杯目は石川県の”手取川”です。
プルルンとした子持ちコンニャクにスッキリとした手取川。
ゆっくりと味わっていると、徐々に他のお客さんもやって来ました。
ほとんどの客はまずお酒を注文するという本格派で、皆節度を持って飲んでおられます。

3お次は”豆腐のもろみ漬け”をお願いしました。
濃厚なお味で少し冷たくしてある”豆腐のもろみ漬け”は、いうまでも無く日本酒を友とせねばなりません。
お酒は”陸奥八仙”が登場しました。
お酒が片口で供されるのもこのお店の素敵なところ。
どこかの古道具屋で仕入れているらしい酒器たちも魅力的です。

あぁこのすばらしい雰囲気のお店にもっと浸かっていたい。

そんな気持ちになりもう一品。”にぎり天”とお酒は”国権

4最後にお蕎麦は”かも汁せいろ”の細切り。
蕎麦から漂う香りもすばらしいが、細切りの角のシャープさがこれまた素晴らしい。

寒い冬空の下を歩いて帰るのに備え、最後はかも汁を熱~い蕎麦湯で割っていただきました。

いつか大阪に住むなら、絶対にこの町に住みたい。
そんな思いを胸に帰りの新幹線へと向かったのでした。


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2015.11.01

熊本の夜。大満足で二夜連続

先週は久々に熊本へ出張してきました。
夕方に新幹線で移動して先乗りしていた若手社員Nと合流。Nが予約していたはずのビジネスホテルへ向かいますが、Nの手違いで予約はされておらず、しかもホテルは満室。
そこで急遽カプセルホテルへと向かいます。

「スイマセン・・・」とうなだれるNですが、カプセルホテル好きの私としてはなんら問題ありません。そそくさとチェックインを済ませて繁華街へと向かいます。(ほとんどのカプセルは繁華街の直近にあるものなのです)

某口コミサイトで本日のお店を決めようとするNを、
「ダメダメ、そんなのまったく当てにならないから。」
と制し、自らのアンテナを働かせながら歩いていきます。

建ち並ぶ飲食店ビル。
大きなお店が入っている建物はスルーして、小さなお店が集まっていそうなビルを一つ一つチェックしていきます。
ビル内の路地ともいえるような通路を覗き込むと、居酒屋、寿司屋、スナック、パブ、カフェなど様々な種類のお店が集まっていて、歴史のある観光都市ならではの味わいが感じられます。

そんなビルのひとつ。
Photo_3奥の方を覗き込むと一番奥に良さそうな感じの扉が・・・。
あらためて入り口付近を見ると、「郷土料理のお店です」と手作り風のボードと、手書きの「今日のオススメメニュー」。
この手の手作り看板のデキというのはお店を判断する重要な要素であって、完全シロート手作り風のチャチなのを貼っているお店はダメ。逆に業者お仕着せの味気ないものもダメ。
このお店は”デザインの心得がある友達にお願いした”感じ(あくまで想像ですが)であり、手書きの文字も丁寧で好感がもてます。
ビルの壁に取り付けられた正式な看板には”馳走庵 ばあば”とあります。
「馳走」という単語からは、美味しい食べ物のあるお店であろうことが、
「庵」という文字からは、それほど広くないお店であることが想像されます。

私:「ここだ、ここにしよう。」

奥の扉を開けると、5席くらいのカウンターと、テーブル席が3つほどの店内。
先客はなし。
白い割烹着の女将さんが、「どこでもどうぞ~」と促してくれるので、私とNは奥のテーブル席へ腰を落ち着けます。

そしてまずは”生ビール

私:「あーウマい。ホテルが変わったおかげで歩いたから余計にウマい。」
N:「スンマセン・・・。」
私:「別にいいよ、オレはカプセル好きだし。」

などと話しつつ、せっかくなので熊本名物を注文します。
”馬刺しの盛り合わせ””辛子レンコン”をお願いします。
すると女将さんが、
「辛子レンコンはこれから揚げるので少し時間が掛かりますがよろしいですか?」
我々:「いいですとも、いいですとも。」

(そうか、辛子レンコンというのは揚げて作るのかと初めて知る)
私:「念のため、エ~ット、すぐ来そうな”ポテサラ”もお願いします。」

早速出てきた”ポテサラ”をいただくと、フワフワした食感にしっかりとした味。
もちろん手作りです。

Photoツヤツヤの”馬刺し盛り合わせ”が来るころには”生ビール”も二杯目が終わろうとしていました。
あらためて店内を見回すと、カウンターには四十代後半とおぼしき男性客と、二十代後半から三十代前半と思われる女性客が、それぞれ一人でカウンターの両端に。
大将は相川翔に似た感じで、一人客の相手をしながら働いています。

ん~、やはりいい店だ。
店もよいが客層も良い。


壁を見ると生ビールは三杯目からジョッキが「大」になると書いてある。
もちろん三杯目をお願いし、まもなく”辛子レンコン”が出てきました。
Nが早速口に運びガブリ。

N:「ウマイ!ウマいっすよコレッ!」
私:「どれどれ・・・、オオッ!確かにウマいッ!」


Photo_2ほのかな温かさに、上品な辛味が味覚中枢を直撃します。
正直なところ辛子レンコンというのは、辛いばかりで特に好物ではなかったのですが、このお店の辛子レンコンは激ウマです。
これを頂いたらもう高速のサービスエリアで売っている辛子レンコンは食べられません。
もちろんビールとの相性もバッチリデす。

私:「あの~、日本酒とかもあるんですか?」
女将さん:「ありますよ、え~と、熊本のお酒ですと”泰斗”というのがあります。」
私:「それ、お願いします。」


つまみは”おにしめ”(里芋や野菜を煮たもの)で、地元のお酒を味わいます。
日本酒は他にも山形の”ばくれん”など数種類を置いてあって、これまた十分に楽しめます。
聞くところによると「ばあば」という店名は「おばあさん」という意味で、以前は大将のお母さんがメインでやっていたのだとか。
現在も”おにしめ”などの家庭風料理はお作りになっているようです。

帰り際に大将に、「明日も来るからね。」
と言い残し、実際に翌日の夜も訪れ、しかも前日とほとんど同じものを注文したのでした。

記憶の中にいつまでも確実に残るお店。
そんなお店を見つけることも、出張の醍醐味なのです。


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2015.04.20

夕日のベランダカウンター

4マテ貝掘りを終えて自宅へ戻ると、そろそろ夕暮れ時。
陽気も温かくなってきたので、ベランダカウンターで早めの夕食をとることにしました。
思えばこれまでベランダカウンターはランチ専用で、夕食に利用したことはありませんでした。

夕日の沈む時間に合わせてカウンターをセッティング(板を載せるだけですが)し、ワインと料理を並べます。
7まずはボンゴレ・パスタ。
獲れたてのマテ貝を使い、我が家のベランダで採れたクレソンもトッピング。
マテ貝独特のツルッとした舌触りと、噛んだときの歯ごたえがたまりません。
8
もう一品は、モッツァレラチーズ&トマトのサラダ。
こちらにもベランダで採れたハーブ類をたっぷりと使いました。


6沈む夕日を眺めながら、マテ貝のパスタとワイン。
ベランダカウンターでの小さな贅沢です。

今年は日没後も利用できるように改良を加えようかなと思ったりするのでした。

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2015.01.02

2015年 元旦のお酒。

小雪の舞う寒さで向かえた2015年の元旦。
最近の年末年始はテレビから大型時代劇が姿を消してしまい、従って家にいてもすることが無い。
そこで午前中はボルダリング。ジムへ行ってみると元旦からそれなりに人が入っていました。
一汗流してから家に帰ると早速お酒の準備。

新年最初のお酒は大切です

0_2この日はなにしろ寒いので、ツマミは湯豆腐にすることにしました。
湯豆腐セットと食材を準備。

1_2昨年読んだ池波正太郎の本に、「湯豆腐を作るときは、薄く切った大根を入れると豆腐がふっくらとする」と書いてあったのを思い出し、早速マネをしてみることにしました。


3_2湯豆腐が出来上がるまでの間、まずはプレミアムモルツで準備運動です。最近手に入れた専用グラス(缶の6本パックを買うと付いてくる←こういうのに弱い)の性能はボチボチといったところか・・・。

5そうこうしているうちに茹ってきた豆腐。これを専用の道具(この道具が、この湯豆腐セット購入を決心させました)ですくいます。



6_2オッ!確かにいつもよりプルルンとしている感じがする。




7お酒はまずは伯楽星の純米吟醸・雄町を冷酒で・・・。

んー、イイ。アツアツの豆腐に絡めたポン酢の酸味を、冷たい日本酒がスルッと流してくれます。

9続いては先ほどの伯楽星をぬる燗に。
正月らしく富士山の柄が描かれた盃でいただきます。
日本酒をいろいろな温度で楽しむことは、そのお酒の持つ隠された魅力をひも解いていくようで実に楽しいのです。
ぬる燗になった伯楽星は雄町の力強さを優しく引き出していて、何杯でも呑めそうなツルリとした呑み心地です。

好きなお酒をお気に入りの酒器でいただく。

あぁ~幸せ。

10しばらく至福の時間を過ごし、豆腐が終わりかけたところで登場するのはアワビ
正月ならではの豪華食材です。コイツを熱した鉄鍋の上に置き、軽く火が通った頃取り出してパクリ。
味付けは単純に醤油のみですが、熱が入って超レアになったアワビ。十分に美味しい。
13お酒は羽前白梅・山廃・純米吟醸をこれまたぬる燗で。

うわぁ~、なんだこのお酒。
いい味出しまくりで、糸を引くように香っている。


このお酒が燗でも冷酒でもウマイのは知っていたけれど、いつも以上にウマさを感じるのは、アワビのお陰か、寒させいか、あるいは平成22年BYであるからか・・・。

そんなどうでも良いことに考察をめぐらせつつ、アワビの肝の軽い苦味を燗酒でグイッと流し込む。

最高に幸せな正月なのでした。
アワビ、もう一つ買っておけばよかった・・・

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2014.08.15

お盆の長旅その2 仙台

今回の帰省ではたまたま日程が仕事と重なったため、小倉~新大阪間の交通費は会社の経費でまかなわれています。
その浮いた交通費を東京~仙台間へと投入したのです。

ホテルに到着し荷物を降ろすと、懐かしの仙台の街へと歩き出します。
久々に訪れた仙台。ウワサには聞いていましたが、震災の復興関連で人が集まっているためかなりの賑わいです。
九州へ転勤する前はほぼ毎月訪れていましたが、その前後から小さな横丁の再開発なども始まっていただけに、いまはどうなっているのか少し心配です。

2あったあった、文化横丁
照明の明るいアーケードから一歩入ると、薄暗い横丁には昔と同じで味わい深い感じのお店が連なっています。「月のうさぎ」「高山酒場」そして「源氏」。記憶の中に閉じ込められていたお店たちは、大部分が昔と変わらず看板を掲げています。なつかしいなぁ~。

一安心したら一番の繁華街である国分町方面へと向かいます。
夜の街も相当な人出ですが、ネオン街の看板を見ている間に昔の土地勘も戻ってきました。
Photoひとまず虎屋横丁と稲荷小路の交差点へと到着。
国分町のランドマークといえば、この交差点か凱旋門ビルでしょう。
交差点からすぐ近くに、今回お目当てのお店である「BAR THE ROTHKO」があります。
以前は文化横丁の地下にあって、いわゆる隠れ家的な要素のあるお店だったのですが、ビルの三階に移転したということはおそらく雰囲気も少し変わっているかもしれません。

エレベーターを降りるとガラスの扉。
その扉を開けると、早速マスターのMさんが出迎えてくれました。

マ:「オーッ、FUKAWAさん待ってましたよ。」

私:「久しぶりですね、六年ぶりかなぁ。」

Photo_2まずは”ジン・トニック”をお願いして店内を見渡します。
スタイリッシュなカウンターと照明。早い時間帯であるためか、他のお客さんはいません。

私:「ビルの三階のお店らしい雰囲気ですね。」

マ:「まぁネ、最初はいろいろ言うお客さんもいましたけれど。」

東北最大の歓楽街である国分町のど真ん中で、Mさんは理想のお店を具現化したのだろう。出世したMさんとお店に、胸の中で拍手です。

続いて”ホワイトレディー”をお願いすると、シェイカーを耳に近づけて音を聞き分けながらのシェイク。そのスタイルは昔と同じで変わっていない。
会話の中でも、「まぁ大人がお酒を飲みに来る所ですからね。その辺はお互いわかってもらわないと。」とか「自分、組織とか苦手なんッスよ」と、考え方も昔とちっとも変わっていない。

2_2ひとしきりおしゃべりした後、”雪国”をお願いすると、見たことがあるようなグラスが・・・

私:「銀座のモーリバーみたいなグラスですね。」

マ:「そうです、毛利さんところのオリジナル。自分は通販で買いましたけど(笑)」

私:(笑)

Photo_3久々に訪れた仙台の街。
最後はこれまたあのころと同じく、「姫らーめん」で〆たのでした。(そして今回もまた、なぜ”姫”なのかを聞くのを忘れてしまったのでした)



Photo_4追伸
翌日は仙台のボルダリングジムでひと汗流して、ようやく実家へと向かったのでした。






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